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Espressif Systems は 2008 年に創業以来、中国発の小さなスタートアップから、わずか 10 年で半導体業界におけるグローバルな IoT をリードする企業へと成長しました。長時間にわたる開発と試行錯誤を経て、初のブレークスルーとなった SoC「ESP8266」を通じて、世界の IoT 分野において新たな方向性を示しました。その後、フラッグシップ製品である ESP32 を発表し、高速かつ安全、そして環境に優しい IoT 技術の普及というビジョンの実現に、さらに一歩前進しました。 急速に変化する世界の中で、私たちは今後も多くの挑戦に向き合っていくことになるでしょう。

しかし、私たちはその挑戦を歓迎します。なぜなら、「挑む価値がある」と信じているからです。そしてその原動力となっているのが、私たちの「楽観主義」です。この楽観主義は、決して根拠のない期待ではありません。努力と成果に裏打ちされた行動力、個々の才能、そしてチームワークによって、私たちは明るい未来を自らの手で切り拓けると信じています。この信念こそが Espressif のカルチャーであり、日々の仕事に息づく価値観なのです。

Espressif の理念

Espressif の各チームリーダーは、誠実さ、情熱、思いやり、謙虚さ、オープンな姿勢、そして高い専門性を備え、チームメンバーや製品をご利用くださっている開発者の声にも常に耳を傾けています。Espressif とは、メンバーとユーザー一人ひとりによって構成される集合体であり、多様なスキルとアイデアこそがイノベーションの源泉です。私たちは、「完璧」を追い求めることよりも、「最善」を尽くしながら試行錯誤を重ね、スピード感を持って行動することが重要だと考えています。常に手を動かし、形にすることで学びを得る。プロトタイプをつくり、成功も失敗も糧とする。こうした柔軟な姿勢こそが、変化する市場ニーズに応える原動力となっています。

技術を開発する時にも、アートのような視点を大切にし、創造性や直感、美しさ、そして独自性にも目を向けてほしい」 ──私は社内でよくそう伝えています。 なぜなら、単なる差別化ではなく、人々にとって本当に価値があり、役に立ち、長期的なニーズにも応えられる製品こそが、これからの時代に求められていると信じているからです。そのためには、将来のニーズを見据えた先見性が欠かせません。これも Espressif が成長を続けていく上で、常に向き合うべき重要なテーマの一つです。

Espressif のインパクト

最終的に重要なのは、社会にインパクトをもたらすことです。Espressif は、自社の製品を通じて新たな知見を広げ、テクノロジーが日常の課題にどう応えられるかという新たな視点を提案していきたいと考えています。もちろん、こうした取り組みは私たちだけでは成し得ません。世界中の開発者、メイカー、テクノロジー愛好家との継続的な対話こそが、IoT ソリューションの進化と、パートナーが求める製品ニーズの的確な把握につながっています。これは、Espressifが IoT 向けソフトウェア開発プラットフォームや OS をオープンに提供していることの大きな利点のひとつです。

実際、ESP8266 RTOS、ESP8266 Non-OS、ESP-IDF をベースに、過去数年で多くのサードパーティプロジェクトが誕生しました。この場を借りて、当社のSDKを選び、ご意見やコードのご提供を通じてプラットフォームの改善にご協力くださったすべての開発者の皆さまに、心より感謝申し上げます。また私たちは、オープンソース・コミュニティのさまざまなプロジェクトにも積極的に参加し、ソリューションの共有やコードの無償公開を通じて、いままさに進行している技術の変革を支えています。そして、AIoT の未来を切り拓くためには、テクノロジーの民主化が不可欠であると、私たちは確信しています

初心を忘れるべからず

これまでに、世界中の数千人にのぼる個人開発者やスタートアップが、Espressif の製品を活用し、独自のプラットフォームやデバイスを構築して、自らの IoT ソリューションを世に送り出してきました。その歩みの中で、私たちは数多くのお客様やパートナーの皆さまから、前向きで温かいフィードバックをいただいてきました。こうした一つひとつの声こそが、私たちにとって何よりの励みであり、前に進む力となっています。もちろん、そこで立ち止まることはありません。これからも、皆さまから寄せられた信頼に誠実に応えるために、IoT ソリューションのさらなる進化に向けて、全力で取り組んでまいります

Teo Swee Ann
Espressif Systems 創業者 兼 CEO